地域通貨プラットフォーム「まちのコイン」を展開するカヤックは2021年9月3日、自治体職員などを対象にしたオンラインイベント「地域通貨サミット」を開催。研究者による講演や地域通貨のキーパーソンによるパネルディスカッションが行われた。地域通貨は、地域振興の手段として過去何度かブームがあったが、デジタル技術の進展によって改めて注目を集めているという。パネルディスカッションでは地域通貨に実際に取り組んでいるキーパーソンが、その魅力や可能性、苦労などを語り合った。

 「地域通貨はこんなふうに使われている」と題したパネルディスカッションでは、カヤックの柳澤大輔氏(代表取締役CEO)が司会を務め、東京・国分寺市で地域通貨「ぶんじ」に取り組む影山知明氏(クルミドコーヒー/胡桃堂喫茶店 店主)、会津大学の学内通貨「白虎/Byacco (びゃっこ)」などを手掛けた藤井靖史氏(西会津町最高デジタル責任者/内閣官房情報通信技術総合戦略室オープンデータ伝道師)、岐阜県・飛騨地域で利用できる「さるぼぼコイン」に取り組む古里圭史氏(公認会計士・税理士/飛騨信用組合 非常勤監事)がそれぞれリモートから登壇した。

図表1 登壇した柳澤大輔氏(写真左上)、藤井靖史氏(写真右上)、古里圭史氏(写真左下)、影山知明氏(写真右下)
図表1 登壇した柳澤大輔氏(写真左上)、藤井靖史氏(写真右上)、古里圭史氏(写真左下)、影山知明氏(写真右下)
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 冒頭、カヤックの柳澤氏は、「ぶんじ」「白虎/Byacco」「さるぼぼコイン」「まちのコイン」という4つの地域通貨それぞれの特徴を一覧表にして提示。続いてパネラーが自己紹介や取り組んできた地域通貨の概要説明を行った。

登壇者4氏が取り組む各地域通貨の特徴(資料:カヤック)
登壇者4氏が取り組む各地域通貨の特徴(資料:カヤック)
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お店などへ感謝のメッセージを書き込める地域通貨「ぶんじ」

 影山氏は、コンサルティング会社などを経て、東京・国分寺市で「クルミドコーヒー」や「胡桃堂喫茶店」という地域に根ざしたカフェ2店舗の経営に携わる傍ら、地域通貨「ぶんじ」に取り組むようになった。スタートは2012年9月で、名刺大の紙のカードを使っている。地域活動に参加することなどで取得でき、個人と店舗間や個人間で交換されているという。利用者がお店などへ感謝のメッセージをカードの裏面に手書きして交換することが特徴だ。デジタル化はしていない。

「ぶんじ」の表(写真左)と裏(写真右)(資料:地域通貨ぶんじプロジェクト)
「ぶんじ」の表(写真左)と裏(写真右)(資料:地域通貨ぶんじプロジェクト)
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