「日経デジタルヘルス」2018年9月18日付の記事より

 フィリップス・ジャパンは、同社が発起人となる「やまなしヘルステックコンソーシアム」を立ち上げた。2018年9月14日に山梨県で開催した設立記念シンポジウムにおいて、その概要を明らかにした。

設立記念シンポジウムに登壇したフィリップス・ジャパン 代表取締役社長の堤浩幸氏
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 同コンソーシアムは、山梨県内企業の健康経営推進や山梨県住民の健康度向上に寄与するヘルスケアビジネスの創出を目的とする。それに向けて、自治体や地元企業との連携を図る。

 具体的には、幾つかの課題解決テーマを設定し、それぞれのテーマに対してWG(ワーキング・グループ)活動を進めていく形を想定する。テーマとしては、生活習慣病/CKD(慢性腎臓病)予防、フレイル・サルコペニア予防、中小企業就労者の健康づくり、産前・産後・幼少期からの健康づくり、などを想定しているという。

 同コンソーシアムに参加する自治体の意義としては、健康長寿の山梨県ブランド向上や医療費抑制、地元企業の活性化などがあるとフィリップスは説明する。同じく、参加する企業のメリットとしては、地域課題解決型ヘルスケアビジネスの創出・実証・横展開を挙げる。

 日経デジタルヘルスはシンポジウム終了後、今回のコンソーシアム設立の狙いについてフィリップス・ジャパン 代表取締役社長の堤浩幸氏に話を聞いた。

――なぜ、山梨県なのか。

 私の出身地ではあるが、それが理由ではない。まず、人口80万人強という数が、さまざまな実証・検証を進めやすい規模感であること。そして、(健康寿命が全国最上位クラスにあるなど)健康意識が強い県民性であること。一方で、外出を避けがちだったり、100m先の目的地にも車で行ったりするなど、筋肉が弱りやすい傾向にあるといった課題があることだ。

シンポジウム終了後に日経デジタルヘルスのインタビューに応じた堤氏
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――地域特有の課題に、よりフォーカスしていくということか。

 そうだ。例えば、青森県、岩手県、沖縄県…。それぞれに、異なる課題を抱えている。今回は、こうした地域特性に応じた個別性・個別化に焦点を当てた。この取り組みで得た知見は、地域特性をジャッジメントするデータにもなり得るし、企業の個別のマーケティング活動に使えるデータになるかもしれない。

――民間主導のコンソーシアムだが、自治体の協力はどの程度得ているのか。

 県はもちろん、例えば、甲府市・甲州市・笛吹市・丹波山村・山梨市・北杜市・南アルプス市など、市町村レベルからの協力も多く得ている。県と市町村がここまで一体となっている取り組みは貴重だ。

――まずは、どのように進めていくのか。

 最初は、問題提起をしてもらい、あらためて課題を抽出する作業から始める。その上で、ある課題の解決に対するガイドラインのようなものを作り、それに沿って、例えば(県内企業の)従業員のアクションにつなげる。来年度中には、何かしらの評価データを得るところまで進めたい。

この記事のURL https://project.nikkeibp.co.jp/atclppp/PPP/report/091800145/