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リポート

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「京都スマートシティエキスポ2017」リポート

より快適な都市を追求し続ける3Dプラットフォーム「バーチャル・シンガポール」

ダッソー・システムズ スマートシティ担当バイス・プレジデント アレクサンドル・パリルシアン氏

黒田 隆明【2017.9.29】

ダッソー・システムズのアレクサンドル・パリルシアン氏(写真:日経BP総研)
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バーチャル・シンガポールのデータ構造について解説するパリルシアン氏(写真:日経BP総研)
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ビデオ出演したシンガポール国立研究財団 のジョージ・ロー氏
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 けいはんなオープンイノベーションセンター(京都府木津川市/精華町)などで2017年9月29日まで開催中の「京都スマートシティエキスポ2017」。初日となる9月28日の基調講演は、「『バーチャル・シンガポール』プロジェクトに学ぶ、自治体主導のスマートシティ形成」と題して、仏ダッソー・システムズでスマートシティ担当バイス・プレジデントを務めるアレクサンドル・パリルシアン氏が登壇した。

 バーチャル・シンガポールとは、シンガポールの政府機関である国立研究財団 (National Research Foundation、以下NRF)が取り組む、「国土まるごと3D化」とも言うべきプロジェクトで、2018年に完成予定だ。シンガポール全土の地形や建物の3次元のモデルを構築し、そこに自治体の各システムや街中の様々なセンサーから送られてくるデータを連携させる。そして、公共交通や電力などのインフラ管理、災害対策、衛生管理、環境保護などに関する政策立案・実行に必要なシミュレーションや分析を行う。そんなプラットフォームを構築しようとしているのだ。ダッソー・システムズはプロジェクトのパートナー企業として参画。ベースとなるシステムには同社の「3DEXPERIENCity」が使われている。

 講演でパリルシアン氏は、バーチャル・シンガポールについて「システムの目的は、都市を健康的、強靭、安全安心、持続可能にして、都市をすべての人にとって魅力的にすることだ」と語った。

 国土のデータはCityGML(Geography Markup Language)で定義・標準化され、地形から個別建物内部の詳細データまで、5つの詳細度レベルで登録される。既存の2Dのデータを付加することも可能だ。「すべてのデータがつながり測定、分析可能になっていることで、質の改善ができる。次世代に役立てることができる」とパリルシアン氏はバーチャル・シンガポールの特徴を説明する。

 実際、多くのデータがつながることにより、様々なシミュレーションや分析が可能になる。例えば、「同じ集合住宅でも部屋によって売価が違っていたとする。そのときに部屋の騒音の違いを比較して、騒音の大きい部屋の方が安いということが分かれば、不動産価値を高めるための手を打つことができる」(パリルシアン氏)。蚊を媒介とするデング熱の発生が集中しているエリアを特定したり、商業施設でのイベント開催に向けてエスカレーターの速度の違いによる人の集まり方の違いをシミュレーションしたり――、といったような、いろいろなデータを組み合わせた使い方も容易にできる。最近では、温度・湿度・騒音などのセンサー機能を備えた小さなデバイスを開発し、小・中学生4万500人に所持してもらい、バーチャル・シンガポールとつなげてビッグデータによる行動分析も行っているという。

 都市に最新のテクノロジーを導入した場合の対応もできる。講演では、自動運転車が普及してきたときの交通シミュレーションや、災害時のドローンによる物資搬送ルートのシミュレーションなども可能であることが示された。

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