「コロナの時代」に合ったプランを検討

 課題はコロナ感染のリスクが残る中で、どのように利用を進めていくか。Nature Serviceは地元の長野県信濃町や企業と協力しながら新しいプランを検討しプロモーションしていくという。一例が、1カ月間施設を契約し、その間に社員が入れ替わり訪問して利用するという「お試しサテライトオフィス」プランだ。社員同士が密にならないようタイミングをずらしながら来訪し、ワークスペースを使うという利用形態を想定している。

 食事は地元の飲食店から届けられるケータリングとなる。宿泊機能はノマドワークセンターにはないので、地元の宿泊施設を使う。いずれも業界団体などの感染防止ガイドラインに沿って準備されているという。「しかるべく対策を講じながら、引き続き森林という強力なコンテンツを押し出していく」(赤堀氏)。

 一方、企業側の就業規則などの問題もある。政府も注目し始めたものの、日本全体で見ればワーケーション自体は極めて新しい就業スタイルである。「企業によっては、仕事と休暇を同じ日に組み合わせることが就業規則と相容れないケースもある」(赤堀氏)という。こちらは企業側の制度拡充が待たれるところだ。

 新型コロナウイルスは、産業界に期せずしてリモートワークを促すことになった。だが、急場しのぎで始まったテレワークが長く続き、いわゆる「テレワークうつ」の問題も指摘されている。かと言って十分な感染対策をしないまま、従来型のオフィスを使うわけにもいかない。内外様々な課題が噴出する中、働き方についてこれほどに問題意識が高まった時代はなかったはずだ。

 新型コロナ、観光地支援、在宅ワーク疲れなど、様々な要素が絡み合って玉突き式に注目が集まっているワーケーション。森林などと絡めば健康経営にも通じるものがある。この健康経営とワーケーションの組み合わせがどのように発展していくのか、月並みな言い方ではあるが注目に値するトピックだ。 

(タイトル部のImage:patpitchaya -stock.adobe.com)