日経BP 総合研究所が運営するウェブサイト「新・公民連携最前線」は、ビジネスパーソン(有職者=働く世代)を対象に調査を実施し、都道府県「SDGs認知度」ランキングをまとめた。全国の20代以上のビジネスパーソン2万4553人に、「SDGs」と「現在住んでいる都道府県のSDGs推進の取り組み」について、それぞれの認知度を調べた。「SDGs認知度」「施策認知度」を合わせた総合認知度で1位を分け合った東京都と福井県の担当者に、コメントをもらった。

東京都――総合認知度1位(SDGs認知度1位・施策認知度22位)
東京都 政策企画局 計画部 計画課 小松義昌課長

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 このたび、SDGs認知度ランキングと総合認知度ランキングで1位という評価をいただき、大変光栄に思います。SDGsの取り組みにより、企業価値の向上やビジネスチャンスの獲得にもつながるという認識が、都内の企業に広く普及してきていることの現れではないかと感じています。

 都では、特に中小企業の方々にSDGsへの理解を深めてもらうことが重要だと考え、昨年11月より「SDGs経営推進事業ポータル」を開設しました。これは、SDGs経営に取り組む意欲や関心のある中小企業者を支援するためのポータルサイトで、事例紹介やSDGsの経営相談の他、セミナーやワークショップの開催など、様々なメニューを提供しています。イベントの参加者からは、「SDGsに取り組んでいる企業の話を直接聞けたことで、具体的なイメージを持てた」という声をよく聞きます。

 また、今年3月に「都政の新たな羅針盤」として「未来の東京」戦略を策定しました。「未来の東京」戦略は東京が50年、100年先も豊かさにあふれる持続可能な都市であるために策定したもので、20のビジョン、20+1の戦略及び122の推進プロジェクトから構成されています。温室効果ガスの削減を目指す「カーボンハーフ」から、「チルドレン・ファースト」「長寿(Chōju)社会実現」まで、多様な取り組みを網羅しており、これらはSDGsが目標とする「17のゴール」に紐付けられています。都はプロジェクトをSDGsの目線に立って進めることで、持続可能な都市・東京の実現を目指してまいります。

 「未来の東京」戦略の推進にあたり、どうしても欠かせないのが、都民や企業、大学など、様々な主体との施策の共有です。都では現在、特定のゴールや区市町村などからSDGsの取り組みを検索できるサイト「東京SDGsボード」や、小・中学校への「出前授業」などを通して情報の発信に努めています。今後もさらなる情報の発信・共有に努め、取り組みの輪を広げていきたいと思います。

福井県――総合認知度1位(SDGs認知度22位・施策認知度1位)
福井県 地域戦略部 未来戦略課 田中秀和課長

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 昨年に引き続きSDGs施策認知度1位、今年は総合認知度も1位という結果を見て、大変うれしく思います。施策認知度のスコアも昨年よりアップしています。SDGsの実現には、官民が一体となって事業を進めることが欠かせません。その土台が出来上がりつつある手応えを感じることもあり、次なるアクションのステップにできればと思います。

 福井県は今年、「次世代に選ばれる『しあわせ先進モデルふくい』の実現」をテーマにした提案が認められ、内閣府の「SDGs未来都市」に選定されました。目指すのは、「幸福度日本一」の基盤がある福井県において、日本トップクラスと言われる教育力やものづくりの技術を生かしながら、未来を担う人材を育成し、次世代に選ばれる持続可能な地域社会を実現すること。「SDGs未来都市」として、SDGs達成に向けた主な取り組みをまとめた「福井県SDGs未来都市計画」を策定しました。

 福井県においては、SDGs施策認知度の向上のために「デザイン思考」を取り入れ、SDGsを分かりやすく、親しみやすい形で伝えるよう心がけています。例えば、SDGsのコミュニケーションシンボル(右下図の福井県版SDGs公式ロゴマーク)は、「福井のF」「恐竜」「SDGsのシンボルカラー」をモチーフとしたもので、467件の応募作から選んだ労作です。今年度は愛称の募集も行いました。施策が報道される際にロゴマークも掲載されるなど、好循環が創出されています。

福井県版SDGs公式ロゴマーク
福井県版SDGs公式ロゴマーク
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 昨年8月に設置した「福井県SDGsパートナーシップ会議」は、持続可能な地域づくりを全県一体で進める施策として有効に機能しています。同会議は、県内企業や団体、教育・研究機関などが参画する官民連携のプラットフォーム。参加機関は、自らが実行するSDGsの取り組みを宣言し、主体的な活動を実践しています。2021年9月30日現在で481機関が登録しており、パートナー同士が連携してSDGs課題に取り組むなど、横のつながりも生まれています。

この記事のURL https://project.nikkeibp.co.jp/atclppp/PPP/report/100400292/