仙台に生まれた多目的アリーナ、ゼビオアリーナ仙台

ゼビオホールディングスの中村氏(写真:小口 正貴)
ゼビオホールディングスの中村氏(写真:小口 正貴)
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 次に登壇したのは「ゼビオアリーナ仙台」を運営するゼビオホールディングス 副社長執行役員の中村考昭氏。同アリーナは仙台駅からJRで1駅、地下鉄だと5駅の長町駅近くにある常設4000席のアリーナで、2012年10月にオープンした。スポーツ目的としては、バスケットボール、バレーボール、フットサルの3チームがホームとして利用する。

 中村氏は「常設で約4000席の規模で、多目的でスポーツエンタテインメントを中心としたアリーナは、日本では新しい取り組みではないかと思っている」と中村氏は胸を張る。

 多目的を前提としたゼビオアリーナ仙台のフロアは、一般的な体育館のような板張りではなく、土間(コンクリート)となっている。「排水設備があるので氷も張れる。砂を運び込んでビーチバレーの試合をやったこともある。設営・撤去のために12トントラックやフォークリフトが場内に出入りでき、夜中に撤去、設営をして、翌日には別の目的に使える」(中村氏)。

 アリーナのコンセプトの要は3つ。(1)興行を前提としたエンタテインメントアリーナ、(2)周辺施設を含めた複合機能の提供、(3)地元企業と連携した共同運営の3点。

 (1)については海外のスタジアムやアリーナで定評のある米国ダクトロニクス社製の大型LEDセンターディスプレー(4面+2面)を導入している。「光の演出をしやすいように、席や壁はグレーを基調とし、コンテンツの演出効果を最大限に引き出すようにつくりこみをしている」(中村氏)。さらに会場を周回する213mのリボン状のLEDビジョンの動きに合わせて音の位置が動く音響システムも独自開発。演出効果を高めた。

 (2)については周辺に公園、グループのスポーツ量販店、フィットネスクラブ、室内型のテニス場、バスケット場、フットサル場などを配した。

 ユニークなのが(3)の運営形態だ。地元スポーツチーム、コンサートプロモーター、広告代理店、照明運営会社など、自社を含む全14社でLLP(運営組合)を組織して運営にあたる。「言うなれば民設共営。利用の質の向上に対して一丸となって取り組んでいる。地域活性化のエンジンとして存在したい」(中村氏)。

 アリーナの利用はスポーツが約7割弱の68%。残りがコンサート(27%)やコンベンションなどだという(2012年10月~2016年10月・発表時点でも予定含む)。中村氏は「まだまだこれからではあるが、我々が想定していた“スポーツを中心とした多目的のエンタテインメントアリーナ”の姿が比較的実現されている」と報告した。