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首長の「ちゃぶ台返し」は合法か

徳島市・新町西地区再開発訴訟にみる事業推進の難しさ

江村 英哲=日経アーキテクチュア【2017.11.27】

「日経アーキテクチュア・ウェブサイト」2017年11月15日付の記事より

徳島市の新町西地区市街地再開発の新ホールのパース。新町川沿い(図の右側)には遊覧船の待合所となる「川の駅舎」を整備する計画だった(資料:徳島市)
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 民意を得て選ばれた新しい行政のトップが、前任者が進めていたプロジェクトを選挙時の公約に従って覆す。徳島市では2016年4月に当選した遠藤彰良市長が、市中心部の再開発事業を「白紙撤回」した。地権者でつくる再開発組合は、この決定を不服として、遠藤市長を訴える行政訴訟に踏み切った。

 争われたのは、再開発事業の地権者に対する権利変換計画の不認可処分について。権利変換計画の認可の是非をめぐって司法判断が下されるのは、極めて異例だ。訴訟となったプロジェクトは「新町西地区第一種市街地再開発事業」。総事業費は約225億円で、文化活動などに用いる新ホールの建設が中核だった。

 原秀樹・前市長と再開発組合の協議では、市がホールを買い取る方針で一致していた。遠藤市長は「ホールは購入せず、補助金を支出しないことで、市は事業計画から撤退する」との方針を示している。

 市街地の再開発事業では、既存の地権者が所有する建物を取り壊した土地に新たな建物などを建設するのが一般的だ。既存の土地の所有者や借地権者は、その権利を新しい建物の区分所有権などに変換する「権利変換」を行う。再開発組合は16年4月、市に対して権利変換計画の認可を申請していた。

ホールの配置計画。1街区となる新町川側に地上4階の小ホール(RC造)、2街区の眉山側に地下1階・地上5階の大ホール(RC造)を建設する計画だった(資料:徳島市)
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大ホールの内観パース(資料:徳島市)
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 事業計画からの撤退を表明する遠藤市長は、16年6月に地権者に対する権利変換計画の不認可を通知した。再開発組合は同年8月26日、徳島地方裁判所に「徳島市による権利変換計画の不認可処分は違法である」として、不認可処分取り消しと、計画認可の義務付けを求めて遠藤市長を提訴した。

 しかし、徳島地裁は17年9月20日に再開発組合の訴えを棄却。再開発組合は地裁の判決を不服として、9月29日に臨時総会で控訴を決定、10月2日に高松高等裁判所に控訴した。9月29日の控訴決定を受けて遠藤市長は「訴状が届き次第、内容を確認し、しっかりと対応してまいりたいと考えております」とコメントを発表した。

 現在、市は新しい再開発計画を決定している。JR徳島駅の西側にある駐車場を新ホールの建設予定地とし、18年3月までに基本構想案をまとめる。新計画が進むなか、控訴審の第1回口頭弁論は17年12月か18年1月には実施される予定だ。

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