地元商店会や行政、住民とも連携

 このほか、JR中央ラインモールでは駅ごとに、周辺の商店会や自治会などに商業施設nonowaのテナントも加えた新たな協議会組織を設立し、定期的な情報交換やまちの活性化へ取り組んでいる。地元行政も、例えば小金井市はオブザーバーとして東小金井と武蔵小金井の協議会に参加して緩やかな連携を図る。

 小金井市市民部経済課産業振興係の田嶋隆行係長によると、これまでこうした地元商店街の組織に市がオブザーバー参加することは少なかったという。「市の管轄である駅前広場をイベントに提供するなど、まちの活性化につなげてもらえるよう協力している」(田嶋氏)と、具体的な取り組みにも関わった。

「nonowa東小金井」の開業イベント「ヒガコ 街なかフェスティバル」は、地元商店街の協力を得て、音楽会、ワークショップなど地域を巻き込んだ様々な企画が実施された。写真は東小金井駅前で開かれた「ヒガコ街なかマルシェ」(写真:JR中央ラインモール)
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「「ヒガコ 街なかフェスティバル」で配布したキャンパス生地のバッグ。駅周辺の地図をプリントしてある。地元商店街の複数店舗が参加して、バッグに付ける缶バッジを配布する「スタンプラリー」も実施、駅から周辺への送客を促した(写真:日経アーキテクチュア)
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 高架下には自治体も施設を整備している。高架下はJR東日本の敷地だが、「都市における道路と鉄道との連続立体交差化に関する協定」に基づいて、面積の15%を行政側で活用することになっている。「市民ニーズの高い駐輪場としての利用のほか、東小金井駅寄りには公設民営のシェアオフィス「東小金井事業創造センター(KO-TO)」を整備した。「まだ詳細は決まっていないが、“市政センター”も整備予定だ」(同市都市整備部都市計画課の林利俊課長補佐兼都市計画係長)。

 2015年度には、JR東日本の変電所があるため迂回している区間240mの整備を実施する。これにより武蔵境駅と東小金井駅間の約1.9kmが途切れることなく一本道でつながり、地域の回遊性が一層高まる。

 中央ラインモール構想の「沿線価値の総合的な向上」という目標に向けた事業は、この2駅間が完全につながり、春の暖かさで人出も多くなるこれからが、いよいよ「本稼働」ということになる。