Googleは検索窓を通じて世界の情報を牛耳ることに成功したように思える。親会社であるAlphabet社の2021年の業績は、広告収入が追い風となり、前年度比40%増加、30兆円に近い値を示している(図表1)。
一方、大企業となった同社のヘルスケア関連の事業は、他のテクノロジー企業と異なり、軸が見えない。財務リターン・戦略リターンを企図した幅広い投資活動に加えて、自社、さらには戦略子会社独自の(ときにカニバリゼーションが発生する!)多様な製品・サービス・プログラムを開発しており、「選択と集中」のセオリーからは外れているようにもみえる。
そして、新たな見えざる強敵が現れているようだ。Web3.0、NFT、仮想通貨、ブロックチェーン。世界は、情報と所有の分散を求めているようにみえる。同社はこのような世界の流れとどのように対峙するのか。