<服薬管理やリハビリに対するモバイルアプリ>

服薬に伴う症状変化・副作用モニタリングを行うeHealthツール8)

 服薬状況、副作用を含む症状変化等を入力し、それに対して、服薬のリマインダー、患者教育情報等が送付され、加えて、臨床医とのコミュニケーションができるeHealthツールの有効性システマティックレビューによると、介入群では、コントロール群に比して処方開始・変更に対する適切な行動が有意に増えており、患者症状も概ね改善していた。対象は、糖尿病患者や喘息患者、がん患者等であったが、症状改善は、特に若年層の喘息患者で明確に見られていた。また、自己効力感(self-efficacy)も改善していたが、一方で、服薬アドヒアランス、臨床医による処方や受療行動、副作用等には、介入群と対照群で差異が見られなかった。患者の症状が悪化した場合や副作用が見られた場合には、臨床医がコミュニケーションを取ることが望ましいとされた。

mHealthによる高血圧患者の服薬アドヒアランス9)

 毎日送られる服薬リマインダーと週ベースの教育情報を中心としたmHealthツールの有効性システマティックレビューの結果、介入群の服薬アドヒアランスは向上していた10)。服薬リマインダーの送付頻度は多過ぎるとネガティブな影響があるとされ11)、対象者が頻度を選択できるものもあった。医療従事者とのコミュニケーションができるものとできないものがあったが、高血圧患者を対象とした、このmHealthによる服薬アドヒアランスのシステマティックレビュー9)では明確な差は見られなかった。

【その他】

脳卒中患者に対する電話リハビリテーション12)

 15のRCT研究によると、遠隔で行うリハビリテーションは、通常の医療機関におけるものと比較して、日常活動・生活機能(Barthel Index、Berg Balance Scale)や運動機能(Fugl-Meyer Upper Extremity、Action Research Arm Test等)、健康関連QOL、介護者のストレスで差異が見られず、遠隔リハビリは通常のリハビリプログラムの代替するものとして適切と結論づけられていた。

 コストを算出した1研究では、遠隔リハビリの方が、654ドル低い結果となっていた(1490ドル vs. 854ドル)。

モバイルアプリによる疼痛管理13)

 アプリの中身は疼痛の種類により様々であった。月経痛の場合には、指圧の場所やタイミングなどで、腰痛の場合は、一般的な情報提供に加えて、個別のケースに応じた認知行動アプローチの方法により、鎌形赤血球症の場合は、呼吸法や筋弛緩法等の対処法などについての情報提供・教育等であった。4つのRCTで、コントロール群に比して痛みの改善が見られた。1つのRCTでは改善が見られなかった。5つの単群研究では、いずれも痛みの改善が見られた。