前回の記事から10日ほどしか経っていないが、アメリカは欧州諸国からの渡航を30日間禁止し、カリフォルニア州などに続き3月13日には国家非常事態宣言がされた。そしてベイエリアではアメリカで最も厳しい対策を取り、ここシリコンバレーの状況は激変した。

 13日にベイエリアほぼ全域の学校の3週間休校が発表され、子供を持つ親は対応を余儀なくされていた。それに畳みかけるように、16日には「Shelter in Place」、つまり自宅で待機。家族以外との接触を極力避けるようにとの勧告がされた。インフラとして必要とみなされている業種以外は業務停止を余儀なくされ、リテール店舗はほぼクローズ。レストランもテイクアウト限定という状況だ。

 それでもさすがにスタートアップのメッカ。スタートアップに勤める友人たちはリモートワークをこなしているし、普通に生活する分には順応している人が多いように見受けられる。

 筆者の娘の学校では休校が発表される前日、生徒のデジタル環境に関するオンラインアンケートがなされ、教育アプリなどを生かした「Distance Learning」プログラムが開始された。しかも、それに先駆けてZoom会議が開催された。

(写真:筆者が撮影、以下同)

 その会議にはクラスメイトの半数以上が参加し、今日の出来事を楽しそうに発表していた。子供は強い!(ちなみにパパママ間での話題は在宅勤務と子供のホームスクーリングをいかに両立させるかで持ち切り。様々なベストプラクティスがメッセンジャーやインスタで共有されているが、間違いなく親のストレスは過去最高レベルに高くなっている…)

 2008年の金融危機はアメリカ人の価値観に一時的かもしれないが大きな影響を与えた。その結果、ヘルスケアと教育産業への人材流入が起こり、その後のデジタルヘルスやエデュ(教育)テック業界の台頭につながった。今回のパンデミックの影響は計り知れないし、収束もまだまだ見えないが、遠隔医療・リモートライフのスタンダード化を加速させるのは間違いないだろう。そしていつの時代でも新スタンダードの主役となるのはスタートアップである。

 以降では、スタートアップを中心に「遠隔医療」「処方箋デリバリー」「資金調達」などに関する動きについてみていこう。