GoogleとJ&Jが仕掛ける壮大なプロジェクトとは…

 Verb Surgical社設立の背景について、「Johnson & JohnsonとGoogleは手術において新しいパラダイムを創りたいと考え、Verb Surgicalを設立した。そのアイディアとしては、Verb Surgicalは十分に資金が提供されたスタートアップで、資金調達のことを考える必要はない。世界を変える事だけを考えればいい」とSVP of Marketing & Business DevelopmentのDave Herrmann氏がコメントしている。「Digital Surgery」(デジタル手術)というカテゴリーを実現し、パラダイムシフトを起こすための壮大なプロジェクトだ。ITの巨頭が医療の最大手とタッグを組んだ同プロジェクトに、筆者は大きな期待感を持ったことをよく覚えている。

Verb Surgical社は2018年に「既にフルに機能しているシステムを親会社(Johnson & JohnsonとVerily)に実証し、2020年の製品リリースを予定している」とツイートしている(出所:Verb Surgical社のTwitter)

 ちなみに、この立ち上げ時期はGoogleの親会社であるAlphabet社がライフサイエンス子会社であるVerily Life Sciences社を設立する以前である。Verb Surgical社の取り組みが、Alphabet社がVerily社を通じて本格的にライフサイエンス事業に参入する基盤の一つとなったのかもしれない。

 Verily社は創設以降、大手医療機器メーカーや製薬企業と数多くのパートナーシップを発表し、医療とITの融合は目に見える形で加速化している。そう考えると、Siemens社がCorindus社の買収を通じて「AI」「遠隔」「ロボット」が融合された手術ソリューションに取り組むのも必然といえるであろう。