さまざまな業界と提携しデータの集積進める

小林 我々はさらに踏み込んで、データを収集して睡眠改善という価値も提供しながら、睡眠自体も解明していきたいんです。眠りの分子メカニズムはまだ分かっていないから、動物を使った基礎研究とは違った側面、つまり人間にアプローチして睡眠のサイエンスにも貢献していきたいと考えています。CTOの佐藤は研究員としてアカデミアに所属していたので、設計時点で「サイエンス的にあり得ない」と生物学的観点や工学的アプローチで方向性を正してくれるのも強みです。

さまざま睡眠データの蓄積を進める小林社長とCTOの佐藤氏(写真:高山 透)

岡島 御社では、イスラエルのIoTヘルスケア機器ベンチャーEarlySense社のデバイスを使っていますね。マットレスの下に敷くだけで睡眠中の心拍・体動・呼吸をセンサーで感知できる。ポリソムノグラフィ(PSG)検査との一致率が92%という、その精度の高さに驚きました。僕も使ってみましたが、寝心地にはまったく支障がありませんでした。一過性の流行で終わらせないためには、正確なデータを取ることは大事ですね。

寝具の下に睡眠センサーをセットして、スマホのアプリで測定した睡眠データを管理。睡眠改善のアドバイスが受けられる(出所:ニューロスペース)

小林 だからこそ、いろいろな業界と提携して睡眠にまつわる価値を提供しつつデータを集積していきたいんです。睡眠は解明されていないことが多すぎてエビデンスが少ないので、既存のエビデンスだけを元にサービスをしようとすると何もできない。安全性を担保しながらエビデンスを作っていくというのが今必要なアプローチですね。