利用者と地域経済の双方が幸せに

 信州リゾートテレワークを推し進める12地域の1つが軽井沢。もともと日本有数のリゾート地である上、東京からは新幹線で1時間という利便性も相まって二地域居住者が多いエリアだけに、リゾートテレワークの聖地といわれるほど人気が高いと阿部知事は話す。飲食店を含めた生活環境は充実しており、標高約1000メートルのロケーションゆえ真夏でも暑さに悩まされることは少ない。

 「ほかにも自然を生かしたリラクゼーションでいえば、例えば志賀高原がある山ノ内町のコワークスペースは、日本で一番星に近いという特色を打ち出しています。良質なパウダースノーを求めて世界中から人が集まる国際的な山岳リゾートである北アルプスの麓の白馬村では、冬のスキーだけではなく、夏のトレッキングも楽しめる。野尻湖や黒姫高原がある信濃町では、トレッキングに加えカヤックなどのアクティビティもご用意できるなど、一度にすべてご紹介しきれないほど、それぞれの地域に魅力があります」

 訪れる人が癒やされるだけではなく、ワーケーションは観光とはまた異なる人のつながりが地域に活性化をもたらすとも、阿部知事は語る。

 「例えば、ワーケーションの施設で生まれたつながりを介して、IT系を中心とする大都市に潜在する方々のスキルを地域に生かしていただく。ネットワークが広がる中、新しいビジネスを創出してもらう。あるいは、地域の課題を一緒に解決していただく。そういった地域のパートナーになってくださる方を増やすのも、信州リゾートテレワークが目指すところのひとつです」

 ワーケーション施設のコワークスペースは仕事の場を提供するものと単純に考えていただけに、それにとどまらないビジョンを語る阿部知事の言葉は印象深かった。

軽井沢「232 work&hotel」の会議室を利用した、阿部知事インタビューの模様(写真:松隈 直樹、以下注記のないものは同)