ミシュラン三ツ星店の料理長はこう語る…
「龍景軒」総料理長の陳恩徳氏は、オムニポークの採用について次のように語っている。
「蓮根やキノコと一緒にすり身にして蓮根の輪切りに載せて炒めたり、ミートボールにして上海風スープの具にしたりと、伝統メニューをオムニポークで差し替えている。オムニポークは、通常の豚肉と比べて、食感や風味に遜色はほぼないし、調理法も同じ。言われなければ代替肉とは気が付かないレベル」と断言する。
「注文するお客様は、メニューを見てプラントベース肉に好奇心を抱いた方で、好評だ。ただ、以前に『小籠包』などの点心に使用した際は、お客様から『せっかくの龍景軒だから、正統派の豚肉バージョンを食べたい』との声が高かったので、点心への使用は取り止めた。現在はひき肉だけなので、今後、別スタイルの製品が出てきたら、使用範囲が広がるかもしれない」
また、アメリカ発のプラントベース牛肉「インポッシブル・ミート」を使った一品も現在メニューにある。松の実、インゲンなど季節野菜と一緒に炒めて、レタスに包んで食べる料理で、こちらも限りなく「肉」を感じさせる風味と食感だった。