本コラムは、世界最長寿を突き進む香港の“ヘルスケア”事情を、現地在住13年の筆者に深堀りしてもらう連載ですが、番外編として筆者が見た香港における「新型コロナウイルス」対応の様子を数回に渡りお伝えしています。(Beyond Health編集部)
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 今回の新型コロナウイルスを巡る動きについて日本と香港を比べると、ちょうど1カ月ほどの期間を置いて、同じ現象が起きていることが多い。特に「パニック買い」に関しては、面白いほど似ている。

一時は備蓄用に米が売り切れて、スーパーの棚には代わりにカップヌードルが並べられていた(写真:筆者が撮影、以下同)

 香港では1月中頃からマスク不足が始まった。マスク入荷の予定を聞くと、その店に長時間の行列ができたり、街中で高額での転売をする者が現れたりするようになり、最も必要としている医療関係者、老人や病弱な人にマスクが行き渡らなくなるという問題が発生した。

 そしてトイレットペーパー。中国から入荷されなくなるとの噂が流れて買い占めが始まり、突然店頭から姿を消したのが1月下旬。2月5日にはついに、トイレットペーパー1000本の武装強盗のニュースが流れたのには驚いた。我が家でも備蓄が3ロールになったところで店頭での在庫が戻って来て事なきを得たが、念のために夫がオンラインオーダーした製品は見ての通りの粗悪品。

藁をも掴む気持ちでオンライン購入したトイレットペーパーは、かなり不自然な姿

 バレンタインデーの前だったため、「今年のバレンタインデーでいちばん愛を感じさせるギフト」のジョークとして、マスク、トイレットペーパー、消毒液、漂白剤、殺菌ウェットティッシュの詰め合わせの写真が出回ったりしていた。