コロナ時代ならではの徹底殺菌ロボット
Roborn社の姿勢には、香港の企業ならではの個性があるのだろうか。プーン教授の答えは以下の通り。
「革新的なアイデアやイノベーションを好み、問題を発見したら一点集中して迅速に解決策を生み出し効率よく対応するというのは、確かに香港人が得意とすることだね」
そんな個性と最先端技術を総動員して、人の暮らしを向上させる製品を作るというRoborn社らしさが組み合わされた、コロナ禍がきっかけになった製品を2つ紹介しよう。
紫外線を照らしながら移動し、コロナウィルスを含めたウィルスを99.99%殺菌するロボットUNICORN。100m2の殺菌を10分間で終了できる。
「非常に強力な紫外線を使っていて目や肌に有害なため、5~10m以内は無人環境であることが稼働条件。そのため360°のカメラやモーションセンサーを備えており、遠隔地から操作でき、夜間など無人の時間に動き回ることができる。病院、ショッピングモール、オフィスビル、ゴミ廃棄所、トイレ、学校などに導入されており、最近は特にレストランからの問い合わせが増えている」
基本は遠隔操作だが、特別オーダーにより完全自走にすることも可能。参考価格は1台400万円弱だ。
実はマク氏、12年ほど前はアメリカで自動掃除ロボット「ルンバ」初期モデルのアルゴリズム開発担当者だったと聞くと納得が行く。アイデアとそれを形にする技術開発力、実用性に富んだ製品だ。