アクションまでをサポート

 医療AIについて、AIタッグ型、機動戦士ガンダム型で実装が進むことを前提として考えてみよう。AIが何らかの結果を出した際に、医師や患者がその結果を理解し、アクションまでつなげていくことが大事になる。将棋の例でいえば、棋士がコンピューターの結果を見て、その次の一手を打つことができることが重要になる。このためには、AIが結果を出すだけでは足りず、結果をきちんと人間に理解できるように示し、それをアクション、次の一手につなげていくことができるようにするのが必須となる。

 ここで活躍するのがUXの視点である。医療AIのUXを考えると、AIから出力された結果や推薦した情報、支援する情報を分かりやすく可視化し、見せ、ユーザーに理解してもらい、その次に何の行動を起こすのか、何のアクションにつなげるのか、までをサポートする必要がある。アクションまでサポートするAIが必要となってくるわけだ。

図2●アクションまでをサポートする医療AIのUX

 がんのゲノム医療で考えると、遺伝子の変化(変異)が、がん遺伝子パネル検査の結果として出てきたとする。その後、その結果について、どういう薬や治験の候補があり、治療の手段として取れるのかどうか、まで医師の先生に提示できた方が望ましい。欲をいえば、その治療効果の予測なども出るのが好ましい。そして、患者もその結果を理解し、どういう治療を進めていくのかが分かる方がよい。筆者も、このようなアクションまでサポートするUXを提供できるよう、がんのゲノム医療の現場でAIに取り込み、貢献できる仕組みの構築を推進していきたい。

(タイトル部のImage:artinspiring -stock.adobe.com)