自分のデータをもらうということ

 専門的に分けると、医師の情報は「診療情報」と呼ばれ、検査結果などは「診療記録」と呼ばれる。

 厚労省の「診療情報の提供等に関する指針」 では両者は次のように定義されている。

 「診療情報」とは、診療の過程で、患者の身体状況、病状、治療等について、医療従事者が知り得た情報をいう。

 「診療記録」とは、診療録、処方せん、手術記録、看護記録、検査所見記録、エックス線写真、紹介状、退院した患者に係る入院期間中の診療経過の要約その他の診療の過程で患者の身体状況、病状、治療等について作成、記録又は保存された書類、画像等の記録をいう。

 血液検査や尿検査の結果は医師の先生から手渡しで紙で受け取ることが多い。これは診療記録である。同じく、X線の結果などは、フィルム代やCD-R代など数百円から数千円かかることもあるが、基本的にはお願いをしたら、情報として受け取ることができる。例えば、X線に影があったときに、数年前の結果をもっていた際に、比較して同じく影があれば問題がないし、新たにこの1年でできた影だと精密検査をした方がよい、など参考情報としてなり得るものである。

 検査などした際に、医師に聞いてみて、自分の検査結果を受け取り、興味をもって見てみるのもよいだろう。

デジタルでできること

 自分の医療情報のUXを考えると、まずは自分の検査結果をはじめとしたデータを受け取り、管理することである。できればデジタルで受け取り、デジタルで管理できるとよい。さらに、その結果を、どう理解するか、について、情報を受け取る、あるいは、説明を受けることである。筆者は本連載の第2回(エンドユーザーすなわち患者の視点で考える必要性) で、がんゲノム医療における検査結果について、イラストも用いて分かりやすく伝える工夫をしていることを紹介したが、自分の医療情報について、自分で管理できるようになったあとは、どう理解し、どう自分の健康に生かしていくのかが次の課題になってくる。自分の情報を元に、様々な専門的なアドバイスを受ける仕組みも今後はさらに必要となってくるだろう。

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