がんのなりやすさは遺伝する?

 がん遺伝子パネル検査については、国立がん研究センター がんゲノム情報管理センターが「『がん遺伝子パネル検査』を検討する方にご理解いただきたいこと」を公開している2)。がんゲノム医療について、イラストを用いて、パンフレットで分かりやすく説明をしている。手前味噌であるが、筆者らもこのパンフレットの制作協力として関わっている。

図3●「がん遺伝子パネル検査」とは(出所:国立がん研究センター がんゲノム情報管理センター「『がん遺伝子パネル検査』を検討する方にご理解いただきたいこと」)

 このようにイラストを用いて、一般には専門的な内容となるがんゲノム医療について、分かりやすく説明することはUXについて重要である。自分が受ける検査について、きちんと理解した上で、検査の同意書などにサインをしてもらうことが大事である。

 このパンフレットにも記載されているが、がん自体が遺伝子の変化により起こり、次の世代には遺伝するわけではないことなど重要な情報を絵も用いて伝えている。さらに、がんのなりやすさ自体は遺伝する可能性のあること、検査をしてがんの特徴が分かった場合でも、適した薬がある場合とない場合があること、など検査の有効性と限界についても伝えている。

 最先端の医療においては、このような分かりやすさ自体を提供することが今後、ますます大事になってくるだろう。次回は、ゲノム医療のユーザー、カスタマーとは? 両者の関係、それぞれの役割について解説する。


(タイトル部のImage:artinspiring -stock.adobe.com)