1947年に採択された世界保健機関(WHO)憲章では、「健康」を「病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいう」と定義した。

医療の進歩により、現代では多くの疾患が治療できるようになり、肉体的なケアがなされる機会は増えた。しかし「健康」を達成するには、精神的、社会的にも満たされていると感じられなければならない。

本連載『100年後をつくるケアと社会』では、精神的な支えがあり、「その人らしさ」が受容される社会をどう作るのか、そのヒントとなる取り組みや価値観をとらえ、紹介していく。


増谷 彩(ますたに・あや)
omniheal/医療ライター・編集者

群馬工業高等専門学校から3年次編入した東京農工大学工学部生命工学科を卒業後、日経BPに入社。コンシューマーパソコン誌『日経パソコン』や医師向け雑誌『日経メディカル』の記者・編集者を経て、2020年10月から現職。omniheal社(東京都中野区)では、病院外の医療に寄与するプロダクトのコンサルティングに従事しつつ、在宅医療を主とするおうちの診療所目黒(東京都目黒区)のオペレーション整備や広報として医療現場に立つ。現場の課題をより近くに感じ、取材活動を続ける。(写真:寺田 拓真)