ついにゾンビ映画まで

 そして最大の広報といえるのが会員総出で出演するゾンビ映画だ。

 「去年、当センターは創立40周年を迎えました。それを記念して何かやろうと、数年前から積立金もやってきました。でも何をやればいいのか、ずいぶん悩みました」

 歴史をまとめた冊子や記念式典など、誰でも思いつくようなものでは「自分たちらしくない(和多氏)」。自分たちのキャラクターを伝えるもっとも適したもの。1700人を超える会員がなるべく多く参加でき、さらに未来に残せるもの。

 「導き出した解が『ゾンビ映画』だったんです」

 ……笑ってはいけない。

 地元の映像制作会社に相談すると、制作費は積み立て金で賄うことができることがわかった。映像作品として未来にも残せる。ゾンビ映画のゾンビ役であれば演技力はさほど必要とせず、また大人数が出演できる。

 「当センターの40周年記念作品なのですが、実はゾンビ映画が日本で流行し始めてちょうど40年という節目でもあるのです」

 なるほど、たしかにサム・ライミ監督の『死霊のはらわた』シリーズ第1作は40年前の、1981年公開だ。

 「楽しんでやってもらう。その楽しさをどんどん外に向かって発信してもらう。それが狙いです。『ゾンビになってください』とお願いした当初は、会員の皆さんも面食らっていましたが、いざクランクインしてみると皆さんノリノリ。最初はぎこちなかったゾンビも、回を重ねるごとに、『もっと派手なメイクを』『もっと血糊を』と会員さんのほうから言ってくるようになりました」

ご安心ください。メイクです(提供:門真市シルバー人材センター)

 作品は2020年12月にはクランクアップ。現在絶賛編集中だ。

 「毎年夏に例会があるのですが、そこで上映できるように頑張ってもらっています」

 こうした取り組みが実を結び、人口12万の小都市としては破格の会員数1779人(1月22日現在)。年間の売上は6億8000万円を超える。センターが稼ぎ出す売上の一部は地域の介護事業などに還元される。

 「平均では、月額3〜4万円程度ですが、植木剪定や、草刈り除草作業などで月によって多い少ないはありますが、月額収入が30万円を超える会員さんもいらっしゃいます」