コロナ禍のがん対策の課題は3つ

 最後に中川氏は、コロナ禍におけるがん対策の課題を指摘。「在宅勤務による生活習慣の悪化」「がんの早期発見の遅れ」「がん治療への影響」の3つを挙げた。

 在宅勤務による生活習慣の悪化について、中川氏はコロナ太りとともにイスに座っている時間に注目する。座りすぎは「がんのリスクが高まる」という調査結果があるからだ。そもそも、以前から日本人は世界で最もイスに座る時間が長いと言われており、その時間は1日7時間にもなる。コロナ禍によって8割以上の人が「座っている時間が延びた」と答えており、中川氏はその点を不安視する。

YouTubeチャンネルでも、コロナ禍の検診・治療自粛の怖さを説く

 がんの早期発見の遅れについては、コロナ禍による受診控えが大きな影響を及ぼしていると指摘する。実際、2020年7月の胃がんの入院件数は2019年7月と比較して3割も減ったというデータを紹介。そのため、いま早期発見の検診をしないと「今後、進行がんが増えてしまい、がんによる死亡が増加する」(中川氏)と強調した。

 これは、がん治療への影響についても同様である。コロナ禍によってがん治療の自粛も起きており、「今年度のがんによる死亡者数は増加傾向にある」と中川氏。これらの点を踏まえ同氏は、「病院はしっかり(コロナ)対策を取っている。誤ったイメージに惑わされて検診や治療を自粛しないようにしてほしい」と訴えた。

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