病院をプラネタリウムにしよう──。こんな興味深い取り組みをしている組織がある。山梨県北杜市を拠点に活動している、一般社団法人星つむぎの村だ。

 院内の天井に映し出されるのは、その日・その地点における満天の星空。ゆったりした音楽と共に、星座の解説がライブで語られていく。

天井に映し出された星空(出所:星つむぎの村、以下同)

 次に黄道12星座が次々と投影される。視聴している子どもの誕生日に合わせて、誕生日の12星座とそのエピソードが解説されることもある。闘病生活を送る子どもたちにとって、自分の名前と共に誕生日の星座のことを語られるのは、わくわくと心ときめくひとときであるに違いない。

 さらには地球を飛び出して宇宙へ。太陽系の惑星をめぐりながら銀河系を俯瞰できる場所へと到達。そして再び、この地球へと戻ってくる。

 折に触れてナレーションは「星の死」、つまり進化の最終段階である超新星爆発に及ぶ。「私たちの体の材料は、細かく分けていくと、炭素や酸素といった元素になります。この元素をつくったのが、星の最後の瞬間である超新星爆発です。だから私たちはみんな、星のかけらでできているんですね」(注)──。

(注) 天文学者のカール・セーガン(1934-1996)は、恒星の最期に起きる超新星爆発によって星内部の元素が宇宙空間に放出され、これが人間の肉体の構成要素となっていると説いた。セーガンはこの構図を指して「私たちは星屑で出来ている」と表現している。