楽器演奏の楽しみの1つは地道に練習を積み重ね、結果として美しい旋律を奏でられるようになること。とはいえ年齢や障害によっては、そもそも練習すること自体が難しいというケースもある。こうした場合に向けて、AI(人工知能)技術を活用し、年齢や障害の有無にかかわらず誰もが演奏を楽しめるようにする動きが出てきている。NECは、楽器演奏したい人をAIでアシストする新しい楽器「ANDCHESTRA(アンドケストラ)」を開発した。実証実験としてイベントなどで披露することを目指す。

今回発表した「ANDCHESTRA」楽器2種
チェロのような「ANDCHESTRA VIOLIN」(左)とトランペットのような「ANDCHESTRA TRUMPET」(右)(写真:加藤 康、以下同)

 開発した楽器は2種類。いずれも、AIを利用した画像認識技術によりユーザーの身体の動きを認識し、その動きに合わせて音を発することで音を奏でるというもの。同社ではAI技術群を「NEC the WISE」とし、製造業や流通・小売り、交通・運輸など各種業界における"見える化”や分析に向けて提供しており、今回の楽器はこうした技術の応用例とする。

 発表会で説明に立ったNEC IMC本部 事業ブランドグループ 兼 AI・アナリティクス事業部 シニア・エキスパートの茂木崇氏は「人がサイバー空間に入るには、実世界の動きをデジタル化する必要がある。今回の楽器にはAIがサイバー空間の入口を拡げるというポイントがある」とした。

NEC IMC本部 事業ブランドグループ 兼 AI・アナリティクス事業部 シニア・エキスパートの茂木崇氏
まずは体験の場へと提供し、いわゆる実証実験を行うとする