2004年から大学発スタートアップ支援に注力する東京大学。16年目を迎えた今では、起業に関する講義・教育プログラムから、スタートアップが入居するアントレプレナープラザに至るまで幅広く支援体制を拡充した。まさに上から下までをフォローするピラミッド型の構造であり、勉強会、開発ラボ、ビジネスコンテスト、資金調達支援、シェアオフィスなど、インキュベーションに必要な環境を整備している。

東大によるスタートアップ支援の全体像(写真:YouTubeでのオンラインイベント画面、以下同)

 そうした中、東大発のスタートアップまたはプロジェクトチームを対象に2013年から始まったのが「Todai To Texas」(以下、TTT)だ。テキサスと聞いてピンと来た人も多いに違いない。TTTは米国屈指の規模を誇るテキサス州オースティンの一大イベント「サウス・バイ・サウスウエスト(以下、SXSW)」への派遣・出展を支援するプログラムである。

 SXSWはもともとインディミュージックの祭典として始まったが、近年はIT系スタートアップが躍進する場として存在感を高めてきた。TwitterやAirbnb、MakerBotなどがここを足がかりにブレイクしたのはよく知られたところだ。

2013年から始まったTTT

 2019年9月に行われたTTTデモデイの審査を経て、2020年は6チームを選出した。だが、新型コロナウイルス感染症の影響によってSXSW自体が中止となり、貴重なトレードショーへの出展機会が奪われてしまった。

 そこで東大発スタートアップと関係の深いライフサイエンス・イノベーション・ネットワーク・ジャパン(LINK-J)が手を差し伸べ、2020年4月21日にYouTubeライブによるオンラインイベントを開催。参加予定だったスタートアップ/プロジェクトチームのピッチを生配信した。以下、イベントの中からSyrinx(サイリンクス)、Wearbo(ウエアボー)の2組を紹介する。

オンラインイベントに参加したメンバー。中列上がサイリンクスの竹内雅樹氏、中列下がウエアボーの篠田和宏氏