コロナが新たな流れを加速

 かつて、「家」という単位があらゆる意味で今よりも大きく、葬儀は家のためという意識が強かった頃は、参列者の数も多かった。

 「日本人の葬儀のイメージは、多くの人に参列してもらって、故人が亡くなったことをお知らせするとともに、弔いの場として機能するものでした。いわば社会的な意味での式だったのだと思います。しかし、現在のお葬式はもっと個人的なものになってきているのかもしれません」

 もちろん、「お通夜」「告別式」について日にちを分けて多くの参列者を招く、いわゆる「一般葬」は現在でも各地で行われている。一方で、秋山氏の言うように、「個としてのお別れ」を望む声は確実に大きくなっている。

 流れをさらに加速させているのがコロナウイルスという激流だ。

 「今年の1月中旬、弊社とお取り引きのある全国の葬儀社90社に緊急アンケートを取りました。『最も多い葬儀の形式は?』という質問で、お通夜を行わない一日葬と答えた葬儀社が最も多く41%にのぼりました」

 またコロナ前は1割程度あった一般葬は、1%ほどになってしまったという。