入院できないコロナ禍の世界

 お葬式の現場はどうしても「密」状態になってしまう。亡くなるのは高齢者が多いので、参列者もどうしたって高齢者になりがちだ。感染のリスクは大きい。

 「ただ、お葬式はたんなるイベントではありません。故人を送り、別れをきちんと整理する大切な役割を持っています。それなしでは悲しみとの折り合いをつけることができない。だから葬儀そのものをやらないという方向には向かわないわけです」

コロナ禍で葬儀のイメージも変わりつつある。スタッフの感染防止対策も課題だ(写真提供:よりそう)
コロナ禍で葬儀のイメージも変わりつつある。スタッフの感染防止対策も課題だ(写真提供:よりそう)
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 このようなニーズに応える形で打ち出したサービスが「よりそう火葬式」だ。

 「お葬式問題の後ろにあるのは、最後を過ごす場所という問題です。ウイルスの感染拡大を抑えるため、病院に入院すると家族との面会が制限されます。最悪の場合は亡くなるまで会えないことすらある。であれば最期は自宅で。と考える人が増えているのです」

 病院で亡くなった場合は、その日のうちにも遺体の搬出を求められる。病院に出入りしている葬儀社がやってきて、家族の意に沿わないかたちで進むこともあると聞く。一方、自宅で看取ることができれば、その後の段取りについても家族がイニシアチブを握ることができる。

 「ただ、核家族化の進んだ現代においては、住まいも小さくなり、多くの人を招くような葬儀そのものが物理的に難しいという問題もある。そのようなケースでも選んでもらえるサービスとして、弊社が提案しているのが『よりそう火葬式』なのです」