4つの注力領域を設定

 湘南アイパークでは、4つの注力領域を設定している。(1)再生医療、(2)希少疾患、(3)認知症、(4)未病、である。湘南アイパークの強みと、社会の中のアンメットニーズの大きさという2つの視点で選定されたという。

施設内の様子
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 (1)の再生医療は、次世代医療として大きな注目と期待が寄せられている領域だ。「山中伸弥教授が所長を務める京都大学iPS細胞研究所(CiRA)とタケダは『T-CiRA』という共同プログラムを推進しており、100人近くのグループが湘南アイパークで研究している」(藤本氏)。こうした強みを生かし、再生医療の研究開発・事業化の中心地となることを目指している。

 (2)の希少疾患は、タケダがアイルランドShire社を買収(2019年1月に買収完了)したことで、今後より研究への機会が広がっていくという思惑で掲げたものという。「湘南アイパークのアンカー(中核)テナントであるタケダの強みとして、この領域は(共創先を)引きつける力があると思っている」(藤本氏)。

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 (3)の認知症は言うまでもなく、最も大きなアンメットニーズであり、社会コストの面でも取り組みが不可欠な課題の一つである。ただし、必ずしも薬物治療をターゲットとしていないという。「湘南アイパークは創薬の研究開発専門ではなく、多企業連携を促進する場であるため、むしろ非薬物療法に重点を置いている。例えば、運動や食事などを組み合わせたようなサービスの事業化を考えていきたい」(藤本氏)という。

 (4)の未病領域は、湘南アイパーク設立に伴う協定を結んだ神奈川県との関係で重点領域とした。神奈川県はヘルスケア・ニューフロンティア政策を推進しており、その柱の一つが未病の改善だ。発症前の健康管理が重要な疾患について、遺伝的要素や生活習慣に関するデータに基づいた未病に対する新たなヘルスケアサービスを創出し、ビジネス化することが目的である。