終活という言葉が使われはじめて久しい。親の終活、自分の終活。立つ鳥後を濁さずというが準備をしておかないと、どうしたって濁るものである。いや、立ち去ってもいないのに、もうすでに濁っている例も増えているらしい。その現状について、終活のアドバイスを行う一般社団法人LMNの遠藤英樹氏に聞いた。

 東京都内にお住まいのAさん男性は関西出身の44歳だ。ある日、実家近くの地域包括支援センターから連絡が入った。

 「お宅の一人暮らしのお母さんが、ゴミ出しのことでご近所とトラブルになっているようです」

 大意要約すると上のような内容だ。

 関西の某市に住む、Aさんの母親は70代の後半だ。要介護「1」なのだが、ひとりで生活できている。コロナ禍での移動制限もあり、Aさんはここ1年ほど母親の顔を見ていなかった。ただ時々電話はするし、前回帰省したときにもべつだん変わったふうはなかったのが──。

 週末にあわてて帰省したAさんは、母親の様子に愕然としてしまった。

 「あんなにきれい好きだったのに、部屋の中はホコリだらけ、洗い物も流しに山盛りだし、しばらく風呂にも入っていないようでした」(Aさん)

 結果からいうと、Aさんの母親は認知症に加えて統合失調症を発症しており、ゴミ出しや日常の買い物などに様々な問題が現れ始めていたのだった。

 実家にとどまって世話を焼きたいのだが、東京での仕事がある。地域包括支援センターの職員に紹介されたのが一般社団法人LMN(LMNはLife&Medical&Nursingの略)だった。