“誰もが健康になれるまち”を目指し、「健康創造都市KOBE」を推進している神戸市。その施策の一つとして、市民の健康状態を見える化するためのシステム「MY CONDITION KOBE」を構築、2019年4月に本格稼働を始めた。いわゆる、市民向けPHR(Personal Health Record)とも言える同システムについて追った。

個人のデータと市保有のデータをアプリで管理

 MY CONDITION KOBEは、利用登録した市民が自身の運動や食事などの生活データと、市が保有する各種健診結果をまとめて利用者自らが管理できるようにしたものだ。スマートフォン向け専用アプリを用いて管理する。

MY CONDITION KOBEの概念図(図:神戸市の資料を基にBeyond Healthが作成)

 利用者が登録する自らの情報としては、歩数、栄養情報、血圧/脈拍/体重/体脂肪率、睡眠などがある。現時点では手入力が必要な情報もあるが、今後、他システムなどとデータをやり取りするAPI(Application Programming interface)連携などで、入力の自動化を図っていく考え。「市民は何もしなくてもライフログが収集できるようにしていきたい。お薬手帳のデータは、今年中に自動入力できるようにする」(神戸市 保健福祉局 健康部健康政策課 健康創造担当課長で行政医師の三木竜介氏)。

健診結果や日々の生活データをスマホで管理し、健康状態の見える化を実現する(出所:神戸市)

 一方、利用者本人にひも付けられる市保有のデータとしては、特定健診、妊産婦健診、乳幼児健診、学校健診、がん検診、認知機能検診などの健診・検診データがある。加えて、2年前から実施しているフレイルチェックの情報、要介護認定情報も一元化する。

 なお、アプリは健康創造都市KOBEの推進会議に参画しているリンクアンドコミュニケーションの「カラダかわるNavi」を神戸市用に改修。健診情報と連結したデータベース構築は、神戸市と理化学研究所の「健康生き活き羅針盤リサーチコンプレックス推進プログラム」の協定に基づいて共同開発した。2019年度は神戸市に住民登録している国民健康保険および介護保険の被保険者、生活保護受給者を対象に利用を始める。

「健康創造都市KOBE」の推進会議に設置された3つの部会と、それぞれの取り組み(図:神戸市の資料を基にBeyond Healthが作成)