小さく生まれた子は、糖尿病や高血圧のリスクが上がる

 では、小さく生まれるとどんな影響が生じるのか。これまでの研究により、将来、生活習慣病になりやすいことがわかっている。下のグラフは1980~2016年までに各国で行われた49の研究をメタ解析した結果だが、2型糖尿病を発症するリスクは2500g未満を筆頭に出生体重が小さい人ほど高かった(図4)。2型糖尿病以外にも心血管系疾患(心筋梗塞など)や高血圧でも同様の相関が認められた。

 他にも脂質異常症やメタボリック症候群、慢性腎臓病(CKD)、非アルコール性脂肪肝、脳梗塞、骨粗鬆症などの発症リスクが上がるという多くの報告がある。女性の場合は、妊娠した際に妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群(以前は妊娠中毒症と呼ばれていた)などの合併症を起こしやすいこともわかっている(下表)。また身体的な病気だけでなく、学力低下との関係も指摘されているという。

図4●小さく生まれると糖尿病発症のリスクが上がる
図4●小さく生まれると糖尿病発症のリスクが上がる
各国で実施された49の研究論文(1980~2016年)をメタ解析した結果。出生体重が小さいほど、2型糖尿病を発症するリスクが高い。出生体重が大きすぎる場合もリスクが上がる(図:J Am Heart Assoc. 2018; e008870. DOI: 10,1161/JAHA. 118.008870を基に作成)
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出生体重低下により発症リスクが上がると報告されている疾患
(福岡教授による)

虚血性心疾患
2型糖尿病
本態性高血圧
脂質異常症
メタボリック症候群
慢性腎臓病(CKD)
非アルコール性脂肪肝
脳梗塞
骨粗鬆症
妊娠合併症(妊娠糖尿病や妊娠高血圧など)