妊娠や避妊、疾患の発見に使える指標

 月経周期や基礎体温は、「月経状態を把握することだけでなく、妊娠や避妊、疾患の発見にも使える指標」と東京大学 産科婦人科学教室 准教授の平池修氏は言う。つまり、女性の健康状態を把握するための重要なパラメーターである。それにも関わらず、かなり昔のデータを参照した値が正常値として用いられていることを、同氏は以前から課題視していたという。

東京大学 産科婦人科学教室 准教授の平池修氏(写真:オンライン取材の画面キャプチャー)

 ただし、月経に関するデータが全くアップデートされていないわけではない。例えば、初潮や初経に関するデータは最近もアジアや欧州では、複数の報告がされているという。これは、「ワンポイントの調査なので、データ収集が比較的容易だからではないか」と同氏は見る。

 これに対して月経周期や基礎体温のデータがアップデートされていなかったのは、長期間に渡ってデータを収集する必要があり、手間がかかることが大きな理由だった可能性がある。研究で使用するルナルナのデータは、クラウドに蓄積される仕組みが作られているため、簡便にビッグデータを扱うことができるというわけだ。なお、再定義に当たっては、「例えば“25~30歳の正常値”のように、階層化して再定義することを想定している」と同氏は話す。