まちの変化を象徴する新しい複合施設

町役場の隣で、新しい建物の建設が進んでいますね。

 それは三宅町交流まちづくりセンター「MiiMo(みぃも)」です。今年7月にプレオープンを、12月にはグランドオープンを予定しています。老朽化や耐震強度不足で立て直しが求められている公民館や図書室、設置していた施設の耐震不足で現在小学校の教室を借りて行っている学童保育などが入る複合施設で、図に掲げるような諸機能を併せ持っています。子供も大人も自分事として関わり、町のみんなができること・やりたいことを積み重ねながら、「三宅町の未来を育むまちの拠点」になることを目指しています。

2021年7月にプレオープンする三宅町複合施設「MiiMo」(写真:三宅町)
複合施設「MiiMo」の機能イメージ。町役場に隣接し、公民館や学童保育をはじめ、図に示すような多様な機能を担うことで、町の将来を育む拠点になることを目標にする(資料:三宅町)

MiiMoの運営でも、民間の力を借りるのでしょうか。

 複合施設の運営は、役場職員、住民代表、関係組織などで構成する運営会議が行います。オープンを控え、その中心を担い、MiiMoを拠点に町が立ち上げる様々なプロジェクトを実現・推進していくコミュニティプロデューサーを公募しました。役場に所属しながら、行政と連携しつつ行政が不得意な部分の業務を手掛けてもらうつもりです。ほかにも仕事を持つ“複業”の人材を歓迎します。

 この人材募集にあたっては、外部人材の方と共に求人票の作成を行いました。複業マッチングプラットフォームを展開するスタートアップ企業と連携し行った実証実験の取り組みの1つです。計4回のウェブ説明会に、約80人の参加があり、シェアオフィスづくりを手掛けているとか、劇団で海外公演をしてきたといったユニークなスキルの持ち主が多く応募してくれました。面接で絞り込み、さらに町に来て公民連携の取り組みを見てもらったうえで、採用者を決定しました。

これから民間との連携を推進したい分野はありますか。

 教育、なかでも地域教育ですね。学びは人生をより豊かにすることができると思っています。また、私自身子どもの頃に世の中に色々な仕事があると知っていたらよかったと感じていて、キャリア教育が大切だと考えています。同じ想いを持った企業もあるので、公民連携で面白い取り組みができるのではと考えています。

 また、三宅町は野球で使うグローブの産地です。100年の歴史があるということでNHKに取り上げられたこともあります。住民が当たり前だと思っていた、まちの魅力が伝わることで、自分の住むまちの魅力に改めて気づき、まちをもっと好きになって自分のこととしてまちづくりに参加してくれるでしょう。そして最近よく耳にする「シビックプライド」が生まれるわけです。

 公民連携の様々な取り組みも、マスコミで取り上げられたり企業が広報したりすることを通して、その醸成に一役買うはずです。三宅町で育った子供たちにはぜひ世界に雄飛してほしい。でもこの町をずっと好きでいてほしいと願っています。

森田 浩司(もりた こうじ)
三宅町長
森田 浩司(もりた こうじ) 1984年奈良県磯城郡三宅町生まれ。大阪商業大学を卒業後、生協職員、国会議員秘書、三宅町議会議員などを経て、2016年に32歳の若さで三宅町長に初当選。2020年に再選。(写真:水野浩志)

(タイトル部のImage:patpitchaya -stock.adobe.com)


出典:「新・公民連携最前線」2021年6月7日付の記事より