一つひとつ連携を積み上げ、現在は14事業者と協定

 こうして一つひとつの企業と手間・暇をかけて検討しサービスをつくり上げていった結果、2017年2月には9つの民間企業・団体との「公的保険外サービスの創出・促進に関する協定」の締結にこぎつけた。その後も協定先は増え、現在は14事業者に達している。

■公的保険外サービスに関する協定を締結している
事業者名と提供しているサービス
事業者名と店舗名 サービスの内容
アイエムメディカル(株) FITNESS PARK5 フィットネス、健康講座
生活協同組合コープあいち とよあけ店 購入品無料配送
(株)コパン コパンスイミングスクール豊明 介護予防教室
(株)KOMOKA ダスキンホームインステッド
三河安城ステーション
生活支援・家事援助
(株)だるま Curves前後駅前店 フィットネス、健康講座
(株)東海第一興商 カラオケクラブDAM 介護予防教室
(株)ナカシロ みどり楽の湯 無料送迎バスによる外出支援、入浴、健康づくり
(株)中西 片づけ、生活支援
森永乳業(株) 中部支社東海支店 健康教室
(株)スギ薬局 簡単お掃除、高齢者雇用
(株)コナミスポーツクラブ シニア向けプログラム「oyz」
(株)宮地楽器 YAMAHA青春ポップス
アイシン精機(株) オンデマンド型送迎サービス
※厚生労働省第136回市町村職員を対象とするセミナー「総合事業の実施状況を踏まえた課題と対応事例」に豊明市が提出した資料より。その後、中外製薬(株)とも骨粗鬆症・骨折予防の住民啓発などについての協定を結んでいる

 連携協定において豊明市は、民間事業者と高齢者との仲立ちや情報支援を行う。高齢者のニーズの把握や自社サービスの周知に苦労する事業者と、どんなサービスがあるかが分からず利用のきっかけもない高齢者との橋渡しを行うことで、消費者ニーズを反映した質がよく価格も手ごろなサービスの開発につなげようというものだ。

 「市は地域包括支援センターや2000人以上が参加している『まちかど運動教室』を通じ、高齢者の生の声を収集できる。その情報の提供を受けてちょっと工夫を凝らせば、民間事業者は日常生活に多少の支障が出てきた高齢者にアプローチできる」と松本氏は話す。ただし、「社会貢献活動ではなく、適正な料金を徴収し持続可能なビジネスとして取り組んでもらうことを求めている」と言う。