食事写真からの栄養分析の限界を打破

 VitaNote Quickでは、同社が独自で開発した、体に吸収された栄養素の量を尿から推定できる技術を活用している。VitaNoteで蓄積されたデータを使い、ビタミンやミネラル、食事バランスを反映する複数の尿中バイオマーカーを同定できたことで、ビタミンやミネラルの吸収量や食事バランスを判断できるテストペーパーの開発に至った。

テストペーパー(出所:ユカシカド)

 検査の対象であるビタミンやミネラルは、体の調子を整える役割を果たしている。車で言えば、たんぱく質は"ボディー"、糖質や脂質が"ガソリン"に当たるのに対してビタミンやミネラルは「調子を整える"エンジンオイル"」と美濃部氏は説明する。そのため、ビタミンとミネラルがどれだけ摂取できているかが、体を好調に保てるかどうかの指標となるわけだ。

 最近では、食事の写真を分析してバランスの良い食事かどうか調べる食事調査を行えるアプリも登場しているが、実はこの方法には「限界がある」と同氏は話す。食事調査では食品成分表を基に栄養成分を分析しているため、例えば、トマトとラーメンとチャーハンを混ぜた独自料理を作った場合、食品成分表に書かれていないので栄養成分が分からないのだ。

 さらに、VitaNote Quickで分析対象にしている微量栄養素のビタミンやミネラルは、季節や調理法により含有量が大きく異なる。同じトマトでも、どの産地のものを使ってどういう調理を何分行ったかによって、含まれている微量栄養素が5倍近く変わる場合もあるほどだという。

 同じ料理でも、調理の途中で塩をどれだけ入れたかまでは画像解析などによる食事調査では分からない。「炭水化物をどれだけ摂取しているかの判断には食事調査が適している部分もあるが、ビタミンやミネラルは微量しか含まれていないため、食事調査で差異を判断するのは難しい」と同氏は話す。