センサーデバイスのプラットホーム「SCOP」とは

 Dfree、眠りSCAN、シルエット見守りセンサの情報は、善光会が橋渡しとなって開発した情報プラットフォームであるSCOP上に、一括表示される。わざわざ各々のデバイスにアクセスする必要はなく、SCOPのアプリを立ち上げるだけでいい。

「SCOP」の仕組み。3つのセンサからの情報をアプリで確認できる(出所:善光会)

 「一般の企業さんも、こうしたシステムを作ろうとなさっているのですが、複数サービスを統合しようとすると、必ず利益の食い合いが起こってしまいます。その点、うちは社会福祉法人なので、このシステムをヒットさせて儲けてやろうという意識がない。だからこそ複数企業のあいのりであるSCOPが実現したともいえます」。(谷口氏)

 SCOPを使って、寝ているときの状態や排尿などのタイミングを細かくモニタリングすることは、スタッフサイドの業務効率を上げるだけにとどまらない。

 「例えば、眠りSCANはベッドの中にいるけど眠っていない時間を可視化してくれます。夜中、ベッドに横になってはいるけど、完全に眠ってはいない。そうした方は昼間、傾眠になりやすい」。(谷口氏)

 傾眠とは「意識がなくなっていく第一段階で、うとうとしていて睡眠に陥りやすい状態(大辞泉)」だ。おかげで日中の運動量が減り、食事の時間になってもうとうとしたまま食べられないといったことにもなりやすい。

 「そうした方には、例えば昼間にやっていただくことを用意したり、レクリエーションの参加を促したりして、なるべく日中に活動していただくようにします。そうすることにより、夜間の眠りが改善され、以前は食事介助がないと食べられなかった方でも、ご自分で食事をするようになる、などの事例がたくさん発生しています」。(谷口氏)