AIロボット「EMIEW」で小児患者の不安と看護師の負担を軽減

 AIによるインフォームドコンセント補助や音声認識で診療記録を文書化するシステムの開発は、すでにモデル病院で実証段階に入っているという。具体的には、看護師が身につけたピンマイクを使い口述で看護記録を作成するシステムだ。

 あるいは、アバター(自分の分身となるキャラクター)を使って、患者が望む(信頼を寄せる)医療従事者の声を人工的に作成し、患者説明や誘導を行うといったシステムも開発している。「医療用語集36万語、医薬品や治療に関する用語集5万4000語、合計で約42万語の医療に特化した用語集を構築した。現在、モデル病院で話し言葉が適切に変換できるか検証している」(中村氏)。

 その1つが、国立成育医療研究センターと日立製作所の共同研究である。日立のAIロボット「EMIEW」を活用して小児患者への検査説明や検査室への誘導を行う研究で、小児患者の不安軽減と看護師の負担軽減について検証している。「小児患者の検査では、静かに検査を受けられるよう鎮静薬や麻酔を使用するケースがある。AIロボットの補助により鎮静剤の使用を回避できれば、身体的リスクや負担を減らせる」と中村氏は言う。

(出所:国立国際医療研究センターと日立製作所の2019年9月17日付ニュースリリース「コミュニケーションロボット「EMIEW3」を活用した"入院説明業務補助・代行の医療従事者負担軽減効果"の評価研究を開始」)