将来的には海外展開も視野

 実際の製品化に向けて、フィジオロガスでは先ごろ1億4000万円のシードラウンド資⾦調達を完了した(関連記事)。同社代表取締役の宮脇一嘉氏によると、目標としていたのは1億円。そこから4000万円を上積みできたのは、新タイプの在宅透析装置に対する期待の表れと言える。「投資していただいた方々には、『日本の大学の研究者は正当に評価されていない。世の中に技術を送り出してほしいし、ぜひ応援したい』というありがたい言葉をいただいた」と、宮脇氏も手ごたえを感じている。

宮脇一嘉氏

 この先の同社の開発スケジュールは次の通り。2021年~2022年にかけて具体的な設計を進め、2022年中に初期型を完成。その後は改良や試験を重ね、2025年前半の上市を目標としている。

 上市したら、まずは東京、名古屋、大阪、福岡といった都市圏で事業を展開し、拡大していく。さらに、「将来的には水道設備の普及が遅れるなどして透析液の確保が難しい海外の国々への国際進出も見据えている」と宮脇氏は語る。

 在宅透析向け装置を開発する企業は海外で登場してきているものの、宮脇氏によると、⽔道配管レスの装置開発に成功すれば「世界初になる」という。

 日本発の研究成果が海を渡ることになるのか。今後の動向が注目される。

(タイトル部のImage:秋元 忍)