今後、医療分野での実証を進める

 メディロムは今後、生活習慣データを基にしたデータ解析事業への事業領域拡大も視野に入れる。製品の大量生産体制が整ったことから、医療関連分野に向けた実証実験を進めていく予定だ。これまで共同開発を進めてきた関西医科大学には、2021年末に検証用の機器を提供し、2022年初頭からリハビリなどに関する実証実験の実施を計画する。

 日本でも「Apple Watch」(米Apple社)の心電図アプリケーションや不規則な心拍の通知プログラムが医療機器として認められるなど、ウエアラブルと医療をめぐる状況は変わりつつある。特に、今回の製品は充電不要で24時間着用が可能となるため、期待は大きいと同社は見る。実際、新薬開発や治療方法の検証プロセスの一環として、バイタルデータの取得に活用したいとの引き合いがあるという。

 メディロム MOTHERチーム MOTHER開発責任者の植草義雄氏は次のように語る。「体温にしても、一般に定期的に検温している人は少なく、自分の平熱を把握できていない人は少なくはない。手首で計測するという精度の課題はあるが、ここ最近では手首で計測する機器が一気に増えたことで急激に精度は向上している。加えて24時間計測し続けることで従来は把握しにくかった1日の変動もわかるようになった。いずれ、医学的な知見としても役立つと考えている」。

メディロム MOTHERチーム MOTHER開発責任者の植草氏
メディロム MOTHERチーム MOTHER開発責任者の植草氏
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 同社では引き続き、トラッカー自体の開発も続ける計画だ。次世代機では、機能を絞り込んだ小型タイプと、ヘビーユーザー向けを想定した高機能・大型タイプを用意し、ユーザーの二極化に対応することを予定する。

(タイトル部のImage:加藤 康)