【コミュニティ部門】自助組織モデルを構築し3000団体に複製

 コミュニティ部門大賞のベトナムのHAIVや各地のパートナー団体が運営するコミュニティー組織「多世代自助クラブ」は、地域内でさまざまな世代間交流を図り社会参加を促すことで、高齢者の健康増進を目指す。2006年にHAIVがモデルを発表し、現在はベトナム全土で約3000団体が活動している。総会員数は約16万人で、メンバーの約70%が高齢者だ。

多世代自助クラブの活動
ゲームや家庭訪問などの社会的・文化的活動の他、定期的な健康診断や治療、保険サービスを受ける支援、ボランティアによる在宅サービスも展開している(出所:HAIV)

 HAIVは、自助クラブのモデルを作成し、各コミュニティーでの設立を支援する一方で、実際の運営やリソースの確保、意思決定はクラブそれぞれに委ねる。新たなクラブを立ち上げる際は2年間にわたって補助し、各クラブの経済的な自立を支援するという。HAIVは現在、パートナー団体の育成を目的として、モデルのスケールアップに取り組んでいる。オンラインで利用できる教育資料を作るなどして各地でパートナー団体を育成する他、アジア諸国での展開に向けて教育資料を共有する予定だ。

 大賞受賞の理由は「医療や社会参加の機会を提供するだけでなく、技能の開発や所得を得るための活動を通して高齢者を力づけている」(西村氏)こと。選考委員は、ベトナムの多くの地域でモデルが複製されていることが「持続可能な取り組みであることを示している」とみる。