歯の健康がいったん損なわれると回復は難しい。日本歯科医師会が実施しているインターネット調査「歯科医療に関する生活者調査」(2018年実施)によると、75.7%が「もっと早くから健診・治療をしておけばよかった」と回答している。オーラルケアは歯科医院における健診・治療などのプロケアと、歯みがきや食生活など普段からのセルフケアの両方が欠かせない。このほど、後者のセルフケアを支援するサービスをライオンが開始した。その中身を追った。

 ライオンが2019年7月22日に開始したのは、スマホなどで撮影した口の中をAIで解析し、歯1本ごとの歯ぐきの状態を知らせるサービス「HAGUKI CHECKER(ハグキチェッカー)」である。

スマホのブラウザー上で動作するWebコンテンツで、歯ぐきの状態を見ることができる(出所:ライオン)
推奨の一例(出所:ライオン)

 口の中を撮影した画像から歯を1本ずつ認識し、個々の歯の歯ぐきの状態を解析する。具体的には、(1)歯ぐきの下がり、(2)歯ぐきのくすみ、(3)歯ぐきの張りについて、それぞれ、「なし」、「ややあり」、「あり」の3段階で、また、総合的な“元気度”を「高め」、「中」、「低め」の3段階で示す。

 得られた歯ぐきの状態に基づいて、ブラッシングの仕方などオーラルケアの知識や方法を提示。また、同社製品の中から、歯みがき剤や歯ブラシなど、歯ぐきの状態に合ったオーラルケア製品を推奨する。

 今回のサービスは、ライオンのオーラルケアに関するデータや知見をもとに、エムティーアイのヘルスケアサービス開発技術とAutomagiのディープラーニングによるAI画像解析技術を活用して開発された。

ライオンの柚鳥眞理氏(写真:Beyond Healthが撮影、以下同)

 開発を担当したメンバーの1人であるライオン研究開発本部オーラルケア研究所の柚鳥眞理氏は、「歯ぐきの状態を可視化することでオーラルケアの意識を高めていただくことが目的」と、開発の意図を語る。オーラルケアを意識はしていても、具体的な行動に至らなかった層が主な対象だという。