「フェムテックはコスト、スピードなど従来の課題を解決する糸口に」

 日本では2020年がフェムテック元年と言われている。2020年12月時点で国内に97のサービスがあるとされ、その多くはスタートアップである。市場の動向としては、月経、妊娠・産後ケア、更年期・閉経、セクシャルウエルネス、ヘルスケア全般などに大別され、「人口減少・働き手不足による女性活躍支援、SDGsによるジェンダーギャップの解消、医療データ活用に向けた女性のヘルスケアデータのニーズが活性化の後押しをしている」と難波氏は分析する。

 「コロナ禍ではほかの疾患同様、婦人科系疾患でもオンライン診療や未受診者対策としての検査キット利用といった期待が高まっている。フェムテックはコスト、スピードなど従来の課題を解決する糸口となり得るが、安心・安全にソリューションを選択、利用するためには工夫が必要だ」(難波氏)

 難波氏はフェムテック普及に向けた工夫として、「法律・制度の整備、利用者視点や利益に基づいたソリューションの評価が必要」だと話す。法律や制度に関してはフェムテック振興議員連盟の発足、内閣府、厚生労働省、経済産業省でのワーキンググループの設置など具体的な動きが見られる。一方、ソリューションの評価については、科学的エビデンスの確立、サービスそのものの安全性、継続的な供給基盤の確保など、これからの領域だけに解決すべき課題は多い。「まだまだ時間がかかる。市場の発達とともに、法整備と同時進行で成熟していくことが望ましい」(難波氏)。