「楽しい」「もっとやりたい」と子どもが声を上げるリハビリのシーンを見た――。

使用しているのは、NPO法人Ubdobe(ウブドべ)が開発中の「デジリハ(デジタル・インタラクティブ・リハビリテーション・システム)」だ。同団体が2021年3月の本格提供を目標に開発を進めているもので、デジタル技術を使ったインタラクティブ・アートやゲームの手法を適用。これにより、子どもたちがリハビリのモチベーションを保てるよう工夫していることが特徴だ。

リハビリを提供している医療機関で試験運用を進めており、システムの有効性や従来のリハビリ手法との組み合わせ方を検証している。デジリハとはどんなものか。デジリハで狙う新しいリハビリの姿とは。Ubdobeを取材した。

 「楽しい」「もっとやりたい」

 千葉県松戸市にある千葉西総合病院。夏の終わりの午前中、病棟の2階にあるリハビリテーション科の個室に、こんな明るい声が響いた。リハビリに取り組むのは、小学4年生の齊藤千華ちゃん。ハンドル型のコントローラーを左右に動かしながら楽しんでいる。

デジタル技術を活用したリハビリテーション・システム「デジリハ」の試験運用の様子。画面の動きに合わせてコントローラーを動かす。この場面では、作業療法士がリハビリとしての効果を上げるために体の動きをサポートしている。なお製品化の際にはコントローラーではなく身体の動きを検知するセンサー、もしくは、ウェアラブルのセンサーで利用できるようにする予定という(写真:筆者が撮影)

 この子のリハビリで使っているのは、NPO法人Ubdobe(ウブドベ)が開発中のリハビリテーション・システム「デジリハ」。リハビリを必要とする障害や病気を持つ子供たちに向けたもので、人の動作に応じて変化するインタラクティブ・アートやコンピュータゲームの要素を取り入れることで、リハビリのやる気を維持しやすいよう工夫されている。

この日取り組んだアプリの1つは、ゲーム的な要素を盛り込んだもの。コントローラーを左右に動かすと、画面中のキャラクター(ウサギ)が対応して動く。ウサギを操作して上から落ちてくる物体をキャッチできると得点がアップする(写真:筆者が撮影)