上司の一言が突破口となった

豊田市企画政策部未来都市推進課 主査の水谷大樹さん(撮影:末並 俊司)
豊田市企画政策部未来都市推進課 主査の水谷大樹さん(撮影:末並 俊司)
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 プロジェクトは暗礁に乗り上げたかに思えたが、当時の副課長の一言が突破口となった。

 「『企業版ふるさと納税』って仕組みがあるもんで、考えてみりん(三河弁)」

 丹羽さんはなるほどと膝を打った。

 一般的なふるさと納税は、個人が自治体に一定額を寄付することで税の控除が受けられ、金額に応じて自治体から寄附者に返礼品が送られるというものだ。

 「企業版ふるさと納税は、寄附してくれた企業に返礼品は出さないのですが、寄附した側の企業はその金額を『損金算入』できるのです。つまり、節税効果が期待できるということ。今回この仕組みで、UFJ銀行さんなど数社から5億円の寄附を頂くことができました」(水谷さん)

 寄附した企業は節税効果。受けた豊田市は自己資金なし。プロジェクト参加団体は一定の報酬が約束され、市民は健康増進を期待できる。言うなれば“Win+Win+Win+Win”のプロジェクトなのである。

 ではこの「ずっと元気!プロジェクト」とは、具体的にどういったものなのか。

 「コロナ禍の真っ只中で、こうしたプロジェクトをスタートすることになったのですが、そこには豊田市の特性が関係しているのです」(水谷さん)