待ったなしの地域課題

 トヨタ自動車の城下町である同市は、日本有数の産業都市だ。モータリゼーションが進む高度成長期に全国から労働者が集まったという歴史を持つ。そのため、人口構成に他の地とは異なる特徴がある。

 「今のところ豊田市は『若い街』と言われています。平均年齢は約44歳(全国平均年齢は47.4歳―総務省統計局『人口推計』より)。しかし、団塊の世代を中心とした方々のボリュームが極端に多いという特徴もあります。2025年にはこの方々が後期高齢者となります。そうした時期を目前に控えているというタイミングでもあるのです」(丹羽さん)

 繰り返すが、豊田市はトヨタ自動車の城下町だ。日本の自動車産業は1970年を境に急激に拡大する。これに合わせて同時期に生産年齢となった団塊の世代が集まったわけだ。つまり、同市は2025年を境に急激に後期高齢者の数が増える。

 「コロナ禍のために、お家時間が増えたことも課題のひとつです。特にお年寄りにとって、自宅に閉じこもることによる運動不足や社会との隔絶は深刻です。加齢による心身の衰弱を招くフレイル状態が加速するからです」(丹羽さん)

 こうした課題を解決するためにスタートしたのが「ずっと元気!プロジェクト」なのである。

「ずっと元気!プロジェクト」のシンボル(提供:豊田市)
「ずっと元気!プロジェクト」のシンボル(提供:豊田市)
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