日経BPが主催する「日経クロスヘルス EXPO 2021」では、10月22日にオンライン診療パスに関するセッションを実施する。オンライン診療普及のためには、質の均てん化のための治療計画(診療パス)を策定する必要があるという考えから、日本循環器学会のフェローが作成した心不全予防のための高血圧オンライン診療パス試案をもとに、関係者がセッションで議論を深めていく予定だ(関連記事)

今回パネリストの一人として登壇する一般社団法人テレメディーズ(東京・千代田)代表理事の谷田部淳一氏は、2019年から国内初となる定額制の高血圧オンライン診療支援サービスを展開している。実際にどんな中身で、なぜ手掛けることにしたのか。セッションに先立ち、谷田部氏にインタビューした内容をお届けする。

テレメディーズ代表理事の谷田部淳一氏(写真:花井 智子、以下同)
テレメディーズ代表理事の谷田部淳一氏(写真:花井 智子、以下同)
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 我々が2019年5月から提供しているオンライン診療支援サービス「テレメディーズBP」は、高血圧患者を対象にインターネットを活用したテレモニタリングとテレメディシンを組み合わせたもの。患者が自宅で通信機能付き血圧計を使用して家庭血圧を測定すると、データがサーバー上に蓄積され、それをテレメディーズの専門スタッフがモニタリング・分析し、患者にアドバイスをフィードバックする。医師による診療もビデオ通話で行われ、治療結果に基づき、後日、薬が郵送で届く。料金は、薬代込みで月額4950円(税込み)からのサブスクリプション(定額制)モデルとなっている。

オンライン診療支援サービス「テレメディーズBP」の概要(提供:テレメディーズ)
オンライン診療支援サービス「テレメディーズBP」の概要(提供:テレメディーズ)
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テレメディーズBPにおける血圧測定のイメージ(提供:テレメディーズ)

 高血圧診療では、家庭で測定した血圧の記録が重要な参考資料となる。その記録用に患者に数値を書き込んでもらう血圧手帳が使われることが多いが、残念ながら記載が正確かどうかわからない。それにデータを使って臨床研究などをする際には、デジタル化されていないので、手書きの数値をすべて手入力する必要がある。そんなやり方は、効率が悪く前時代的だと感じていた。

 2015年には厚生労働省が遠隔診療を離島などに限定しないとの方針を打ち出し、2017年にはテレビ電話やメール、SNSなどを組み合わせた診療も違法ではないとの通知を出した。私自身、高血圧こそオンライン診療を活用していかなければならないとの思いから、2018年にテレメディーズを立ち上げて翌年からサービス提供を開始した。