介護と医療の壁は厚い

 介護施設に医療が必要な方が増えるのは仕方ない。ところが対応する医療従事者が必ずしも増えているわけではないという現実がある。

 「厚労省の統計によると、特養の場合、常勤の医師がいる施設は全体の1.1%。95.3%が非常勤の医師なのです。さらにその非常勤医師が介護施設で勤務する時間は1週間のうちに平均で3.6時間ほどです。これでは十分な医療を提供することはできない」

 このような問題を解消するため、青柳氏が考えたのが「遠隔での医療相談」だった。

 「介護施設に対し、離れた場所にいる我々のような医師や看護師が現場の医療相談に乗る。思いついたらいても立ってもいられなくなり、大学病院に勤務しながら、2017年の12月に、病院の真ん前にある本屋さんの2階の部屋を間借りするかっこうで起業しました」

 現在の法律では、遠隔での治療には様々な制約がある。実際に会ったことのない患者に対して、電話やチャットで医師が直接意見を伝えることはできない。ただ、施設の職員などに対しての医療相談であれば可能だ。

サービス内容のイメージ。ドクターメイトがハブとなって介護現場の医療的な負荷を軽減させる(提供:ドクターメイト)
サービス内容のイメージ。ドクターメイトがハブとなって介護現場の医療的な負荷を軽減させる(提供:ドクターメイト)
[画像のクリックで別ページへ]