まず浮かんだのが清掃業者だった

 雑談の中で何気なく口にした言葉が、聞いていた相手を驚かせた。

 「それってすごいノウハウだよ。なるべく多くの人に知ってもらったほうがいいよって、その知人に言われました。自分自身でも『そうかもしれいな』って改めて感じました。その時、最初に浮かんだのが国分寺産業の田村社長の顔だったんです」(横木さん)

 栃木県下野市にある介護付き有料老人ホームあらたの立ち上げから参加し、その後施設長を勤めた横木さんは次のように説明する。

 「あらたのトイレは水洗ではなく、浄化槽を使っています。そのメンテナンスなどで国分寺産業さんとのお付き合いはもともとありましたし、社長の田村さんとは地域の活動で顔を合わせることも多い。お互い地元のために力になりたいという思いもあるし、国分寺産業さんはなにしろ街のことをよく知っていますからね。すぐに資料を作って田村さんにプレゼンしました」(横木さん)

 国分寺産業の田村さんもこう言う。

 「地元の下野新聞を読んでいると『中学生が徘徊老人を保護』みたいな記事がしょっちゅう出てくる。僕ら毎日街なかを走ってますし、たぶんそうしたお年寄りが目に入っているんでしょうけど、意識していないから見過ごしているんだと思うんです。横木さんの話を聞いて、『そうやって見分けるのか』って目から鱗がおちた。すぐにやろう。スタッフを集めて横木さんにレクチャーしてもらい、認知症についての勉強もしました」(田村さん)

国分寺産業代表の田村友輝さん(写真:末並 俊司)
国分寺産業代表の田村友輝さん(写真:末並 俊司)
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