講師は、琉球料理伝承人であり管理栄養士であり健康運動指導士

 トータルウエルネスプロジェクトオキナワが推進するウエルネス事業の柱は、「食を通して沖縄から元気に健康に!」をうたう「KAE project」である。特徴は、大きく三つある。

 第一は、舞台が沖縄であること。沖縄県外の多くの企業にとって、南国・沖縄は非日常空間である。日常のさまざまなしがらみから解き放たれた、かの地は、菊池氏がバンクーバーで体験したように、何かを考えたり始めたりするきっかけ作りに適している。とりわけ健康は、健康長寿の地、沖縄にふさわしいテーマ。そこで例えば、健康や食を軸にしたMICE(Meeting(会議)、Incentive Travel(報奨・研修旅行)、Convention/Conference(国際機関・団体、学会などによる会議)、Exhibition/Event(展示会・見本市、イベント))を開催し、働き方やライフスタイルなどについて考えるのには絶好の地だ。しかも沖縄という日本屈指のリゾート地であるが故、高い参加率も見込まれる。

 第二は、多くが認める「健康長寿食」である、沖縄の食を軸にすること。例えば、長命草と呼ばれるサクナ、血の葉・不老長寿の葉とも称されるハンダマ、薬草として重宝されるフーチバー(沖縄よもぎ)などの島野菜はその代表格で、カルシウム、鉄、食物繊維を多く含み栄養価が高い。沖縄の食は、こうした島野菜をはじめ、魚介、海藻、豆腐、豚肉などをふんだんに用いるとともに、外来の昆布やスンシー(しなちく)などを上手に取り入れながら、「医食同源」の考えに基づいて調理されている。KAE projectでは、こうした沖縄の食を学んだり、作ったり、食べたりすることができる。しかも、講師の伊是名カエ氏と上原かおり氏は、県から「琉球料理伝承人」として認証された、沖縄の食を知り尽くしたスペシャリストである。

栄養価の高い沖縄ならではの島野菜と沖縄料理(写真:トータルウエルネスプロジェクトオキナワ)

 そして最後の特徴も、この二人の講師に由来する。伊是名、上原両氏は共に、琉球料理伝承人であると同時に、管理栄養士と健康運動指導士の両方の資格を持つ。「健康推進には、食と運動の両面からのアプローチが不可欠。しかし、食は指導できても運動は教えられない、逆に運動は教えられても食は指導できないという講師が多い中、二人は両面からのアプローチが可能。結果、その人に合った最適な食と運動を指導できる」(菊池氏)のである。

 トータルウエルネスプロジェクトオキナワのKAE projectでは、こうした三つの特徴を生かしながら、健康経営推進のためのプログラムを提供する。幾つか紹介しよう。